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テレワークから考える今後の労働生産性「労働資本性とROE」

 

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 目次

臨時休業期間です。

 

 

わが社でもテレワークが形だけ導入され、とりあえず自宅で仕事をするという不思議な線引きの勤務形態をとっています。 

 

 

今日(2020年4月20日)のモーニングサテライトで面白いことを言っていました。

 

 

労働生産性を上げるということは、企業のROEを上げることにつながる。」 

ということです。

 

順を追って説明していきます。

 

 

まず、そもそも労働生産性とは何でしょうか。

 

 

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労働生産性 とは?

労働生産性とは、労働した労力や時間に対して、生み出された・生産されたもの、つまりアウトプットされたものが多いかということです。

 式としては、

労働生産性 = アウトプット ÷ 労働量・労働時間 

です。

 

 

日本は、明治維新以降世界最高レベルの成長を成し遂げ、現在もロボット産業では世界

1の実力をはかっています。安川電機川崎重工三菱重工などが良い例ですね。

 

 

日本は企業の絶え間ない努力において、商品を生産するのに最高の環境をつくることに成功しました。

 

 

しかし、日本は先進主要7か国の内、労働生産性がもっとも低い国になっています。 

 

 

 それは、なぜでしょうか。

 

 

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日本の労働生産性が低い理由 とは?

サラリーマン文化、古いしきたりや礼儀、年長者を大事にする文化が根強いから。

これはいつからかというと、少なくとも飛鳥時代からです。

 

 

聖徳太子の十七条の憲法に「和をもって尊しとなす」と書かれてあります。日本はもともと農耕民族ですから、和を乱すのを嫌いますし、それは望まれません。

 

 

また、「みんなと同じだと安心」「普通が一番という」心理学的にも日本人は同調性バイアスが強くかかりやすいです。

 

 

教育現場でも、主体性を大事にしているとはいったものの、「字は丁寧に書きましょう。」「前にならいましょう。」「静かにしましょう。」などと結局は画一されたものを大事にする傾向があると思っています。

 

 

JRに入社したリーダーシップのある後輩が研修で腕立て伏せがありましたと言っていました。

 

 

なぜそんなことしてるか尋ねると「わからないですが、逆らえないですし・・・。」と丸のみ状態でした。

 

 

つまり、今まであるものを壊すメリットや有用性はわかっているんだけれど、なかなかできずにいるというのが現状です。

 

 

変化を好まない日本人だからこそ日本人らしく変化をしなければなりません。

 

 

それではどのようにすればよいのでしょうか。

 

 

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日本がすぐできる労働生産性の向上方法

それは、IT資本の資本整備率をあげることです。モーニングサテライトでは次のような式も挙げていました。

労働生産性 = アウトプット ÷ 労働量・労働時間 

      = 資本装備率 ×  資本生産

資本装備率とは、労働によってものを生み出す設備の予算の割合です。

資本生産性とは、労働によって生み出す力のことです。

 

 

資本装備率ですが、有形固定資本(事務所や机・椅子、パソコン等)の中でも特にIT資本が現代の場合必要です。IT資本とは、文字通りITに関わる資本のことです。

 

IT資本はハード部分とソフト部分どちらも必要です。

 

(ハード面)

・会社用スマホ・PC・タブレット

・実際の人と話している感覚で話すことができるような、適切な大きさの画面。

(ソフト面)

・会社と同じように使えるソフト・クラウド

・zoomやMicrosoftのteamなどの通話ソフト。

実はこれらさえあれば、通勤も必要ないですし、ずっと通話ソフトをつないでおけば出勤を管理しなくても勤務確認状態にはなるわけです。

 

通勤時間1日の内の1時間なくなるだけでも、労働生産性は大幅に向上します。

 

日本の場合判子がまだ必要なわけですから、それはだれか一人が管理しておけばなんとでもなると思います。

 

このように、予算の中でIT資本の資本整備率を上げることで、生産性があがります。

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資本整備率を上げたら?

IT資本の資本整備率を上げると、企業のROEが上がります。

ROEというのは、株主資本利益率といって企業の収益性を測る指標です。株主資本(株主による資金)が、企業の収益にどれだけつながったのかを示します。とりあえず今日はこのくらいにしておきます。

 

 

下の図をご覧ください。

IT資本整備率が大きくなると生産性やROEも高くなる図

IT資本整備率が大きくなると生産性やROEも高くなる



 右側にいくと、IT資本整備額が大きく、左にいくと少ないです。ご覧の通り、資本額が大きくなると労働生産性が上がり、ROEも連動して上がるようになっています。

 

 

これは、通常に考えてわかると思うのですが、新しいものを使うことでバグも起きにくいですし、慣れていけば優秀なものであればその分効率もあがるということです。

 

それが仕事の成果につながればROEも自然と高くなるのもうなずけます。

 

労働生産性を上げる中で忘れたくないもの

日本のサラリーマン文化も大事。お客様、同僚、高齢者を大切にするという心は忘れたくない。

完全に矛盾していますが、前述のとおり、日本の企業の文化を変えるのはなかなか難しいです。というより、大事にされてきたもので良いものもあります。

 

 

例えば、スーツを着ることで見た目が良くなり企業のイメージがあがり商談成功につながる。

 

 

例えば、名刺を交換ことで初対面の方とも会話が少しはずむなどです。

 

 

文化は時間をかけていかないと大きく変えられないので、少しずつ変えればよいと思います。

 

アルバートメラビアンの法則を知っていたら見た目は大事にすると思うので、オンライン上で商談を行うときもスーツですればよいことです。

 

 

名刺も必要であれば、電子化してプロフィールを自由にみられるようにできたらさらによくなると思います。

 

 

これまで日本が築きあげてきたもののを大切にしつつ、労働資本制を上げていきたいものですね。

 

まとめます。

 

まとめ

日本の労働生産性は先進国最下位。ロボット産業は世界一位なのに。

・生産性が低い原因は日本の文化「和をもって尊しとなす」

労働生産性を上げるためには、労働資本性を上げる。つまりIT化。

労働資本性を上げることと、企業のROEが上がることは相関関係にある。

労働生産性を上げる中でも、日本が築き上げてきたものは守りましょう。

以上です。

 

 

まとめだけをみると、企業をIT化しようというという誰もが言われなくてもわかる内容になってしまいましたね。

 

 

労働資本性を上げることはROE上昇につながるということだけは頭に入れておきたいと思います。

 

 

また、有益な情報がありそうでしたら発信します。